上高地梓川
屏風岩 6時頃、横尾非難小屋を出発。ラッセルを強いられ7時半に1ルンゼの取り付きに到着。 1ルンゼ全容 ロープを結び合ってノービレーでいけるところまで行く。聞いていた通り落石と落氷はとても多くひやひやしながら雪壁を登っていく。トポによると上部で2ピッチのチムニー、チムニークラックがあると表記されていたが雪と氷に埋まっていた。ビレーはそこまでの下部2ピッチ下から始めた。 1ピッチ目 自分のリード ルンゼ上に簡単な氷を登っていく。プロテクションはほとんどいらないがスクリューで1本とった。真横を氷が落ちてくるのが怖い。 2ピッチ目 後輩のO氏のリード 再びルンゼ上の氷をいく。これも簡単な氷。50~60度くらいかな。終了点は氷にスクリュー3本でとる。 3ピッチ目 自分のリード ルンゼ上の硬い雪に埋まったチムニーもあったが、簡単そう&チリ雪崩が激しいため右の氷を登っていく。多分70度くらい。 4ピッチ目 自分リード 屈曲点となるルンゼ上の氷に埋まったチムニーを登る。アックスはザクザクきまり、快適なクライミング。スクリューを打つほど硬くないのでキャメロットでプロテクションを取る。ルンゼは相変わらずチリ雪崩が激しく、時間を見て一気に駆け上った。たまに来る落石が核心かもしれない。 二人とも登り切った後、屈曲点へ大きな落石が落ちていった。もう少し遅かったらやられていたかも・・・。 屈曲点を登りきると長い雪壁がずーっと続く。 壁を見て一番右の雪壁のトラバースからブッシュ帯を登っていこうとするが、雪質が悪く、傾斜も強く、陽があたり雪崩れそうだ。足はズボズボと埋まり緩んだ雪が流れていく。とても怖かったのでやめた。 トラバースをやめ、悪そうな岩へ取り付く。 悪い岩登り Oリード。 出だしから悪い。ほぼ浮石でボロボロだ。何とか3mほど登るが支点が取れず、ハーケンを打つものの全く決まらない。5mほどのところで登れなくなり(ボロボロで)決死のクライムダウンに入る。ボロボロのため、足元から何個も石が崩れ落ちなんとかビレー点まで下って来た。 陽も影に入り、再びトラバースを目指した。今度はさっきよりも上部でトラバースを開始する。 やはりグサグサだがしっかり固めていき、潅木でビレー点を作った。 そこから1ピッチ草付の緩い傾斜の登攀から雪屁崩しの登攀。雪屁崩しは一回練習していたのでかかってこいや!って感じで挑んだ。少々時間がかかってしまったが屏風の上部へ上がった。 登攀終了は18時頃。下降は東稜を下降していこうとするが場所が分からず、ずいぶんと下って暗くなってしまった。ビバークに入る。あ~ビバークか・・・。もっと食糧持ってくればよかったとか、ダウン持ってくればよかったとかいろいろ残念がるが、意味もなく2人分の雪洞掘った。 1時間半ほどで掘り終えてガスで温まりながら早々と就寝。まあ就寝できるわけもなく凍えながら朝を待った・・・・。 次の日。4時に起き、朝食のチョコ一個とカロリーメイトの半分を食べ、まだ暗い中、屏風の頭を目指して登っていく。 湿った雪が吹雪いていた。疲れてはいるけどまだ元気だ。 1時間半ほどで頭に到着。屏風の耳へと渡り、パノラマコースにて一気に下った。本来は北尾根の8峰からの尾根を下るのが下降ルートだが雪崩れは全く起きる気配を感じなったためパノラマコースから下山開始。 夏道と思われる雪渓を忠実に下っていくが沢を下りすぎてしまい、滝に出会ってしまった。地図と睨めっこしながら正規ルートへ登り返すが後輩と意見が合わない。結構登り返しては地図を見て確認。登っては確認を繰り返すしかし視界はそんなによくなく判断が難しかった。ラッセルもきつく交代しながら登り返す。8峰まで一回出ようと再び登り返す。大体の位置を確認することができたので再び下山開始。どうやら登り返している尾根が8峰の尾根だったようで、再びパノラマコースに合流して下っていった。 吹雪は標高を下げると雨と変わり全身びしょ濡れで超寒かった。16時半にようやく横尾に到着。あ~~~疲れた~~~と、ラーメン2袋と食い物を食い漁った。これで一安心。後は寝るだけだ・・・。しかし後輩は明日は仕事なので降りなくちゃならない。 18時半、横尾を出発。24時、中の湯到着。上高地でタクシーを呼ぼうとしたが営業は終っていたらしく、中の湯にザックをデポして沢渡まで歩いた。 沢渡がこんなに遠かったとは。遠すぎる。なかなか着かず2時過ぎにようやく到着。2時間近くかかった。再び中の湯へ戻ってザックをつんで帰宅。中の湯を出たのは夜中の3時だった。 #
by k2expeditiontmoc
| 2009-03-23 22:40
| 登山
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